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グリシドール脂肪酸エステルについて

台湾に輸出されている日本製のこめ油に含まれるグリシジル脂肪酸エステル(グリシドール脂肪酸エステル)が、
台湾の基準値を超えたことが確認された旨のニュースが話題となっていますので、
皆様のご心配に対しメリリマ米ぬか油の安全性についてご報告いたします。

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グリシドール脂肪酸エステルにつきましては、平成17年花王エコナ
クッキングオイルに高濃度のグリシドール脂肪酸エステルが含有されて
おり、これが発がん物質グリシドールの関連物質である事から農林
水産省が主導して、国内の様々な食用油を分析した事が当時ニュースに
なり、一般にこのグリシドールの存在が知られる事になりました。

この年以降、国の支援を受けて各食用油メーカー_特に米油メーカーは、
米ぬかに含まれるリパーゼと脱臭工程の影響を突き止め、工程温度設定
の研究を進める事でグリシドール脂肪酸エステルの低減に努めてきま
した。

2018年にグリシドール脂肪酸エステル 生成原因が、食用油製造最終
工程の脱臭工程にあることがわかり、脱臭工程の後に蒸留することで
低減できる事も判明、国内全ての米油工場では、この工程での加熱温度
や時間を改善するなど、対応を継続しております。

2022年のレポートによりますと___
国内製造米油(米ぬか油・玄米油)の平均数値は0.8mg/kg 以下にまで
下がっており、EUの基準である 1mg/kgをクリアしています。
台湾の基準もEUと同じ 1mg/kg(1000μg/kg、1000マイクログラム/kg)です。

今回、1688マイクログラム検出されたという工場は、弊社の委託工場
ではありませんので、何故このように数値が増えたのかは、不明です。

弊社の委託工場担当者とも頻繁に会話をしておりますが、
日本では、グリシドール脂肪酸エステルの基準値が未だ法律で定められて
いないため、今回の台湾での問題は、あくまで想像ですが、その工場の
定期検査に何か漏れがあったのかもしれません。

弊社の委託工場は、各ロットごとに様々な検査を行っています
また他の工場以上に生成物質の研究を熱心に行なっており、特にヒドロ
キシノネナールの研究では、世界のトップランナーと呼べるほどに
その研究を進めています。
メリリマ米ぬか油のグリシドール脂肪酸エステル含有平均数値は、
概ね0.8mg/kg 以下であり、「グリシドール」含有による危険性はない
と判断しております。

今後もより低減できるよう弊社と工場は一丸となって努力して行きますので、
どうかご安心いただき、メリリマ米ぬか油をこれからもお料理で
お使いいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。